先輩医師の声

坂本 達郎医師

プロフィール

2017年  名古屋市立大学卒業
2017年~ 尾張健友会 千秋病院入職
      初期臨床研修開始
2019年  初期臨床研修修了
2019年~ 総合診療専門研修プログラム開始
2022年  総合診療専門研修プログラム修了
2023年  総合診療専門医取得

総合診療科を選んだきっかけを教えてください

 専門診療科をどうしていくか、今後社会や患者さんに必要とされるものが何かを考えたときに、患者さんが困っていることはまず何なのか、そこから必要とされる医療やサービスが何なのかを判断し、案内していく役が必要だと感じました。
 また、医学部の友人たちとどの専門診療科を選んでいくかという話題になった時に、友人たちは神経内科、耳鼻科、外科などそれぞれ様々な進路を選んでいましたが、その根底にあるのはその臓器・疾患に対する興味でした。それを自分に置き換えて考えたときに、自分は特定の臓器や疾患に興味がなく、人と話すことが好きだと気付き、総合診療医を目指すことにしました。

千秋病院を選んだきっかけを教えてください

 初期研修医として千秋病院で2年間の研修を積んでおり、そのまま在籍したほうがいろいろと慣れている環境で研修できるため、便利だなと思ったのが正直なところです。しかし総合診療専門医を取るということで考えたときに、千秋病院は一人の患者をどういった疾患でも幅広く自分で診ていくという文化があったため、それは総合診療専門医に必要な能力であると考え選びました。

千秋病院の総合診療専門研修プログラムの良かったことや特徴を教えてください

 プログラムの良かった点として、千秋病院のプログラムは総合診療Ⅰ、小児科、救急科は外部の病院で研修を行います。同じ病院で学び続けることができないということで一見デメリットのようにも見えますが、自分としては一宮市立市民病院という地域の大病院や名古屋市の協立総合病院という都会に近い病院、こがねだ診療所というへき地でその地域を支えている診療所など、それぞれ特色の違う病院を経験できたことは非常に良かったと感じています。診療内容の違いを学ぶことももちろんありますが、そこで働くことでしか感じられない様々な違い、医療者の医療・患者さんに対する姿勢や患者さんの傾向、患者さんの医療者に対する期待などを肌で感じることができました。
 また訪問診療も担当することができました。自分は現在、訪問診療医として働いていますが、その基礎を学ぶことができたことも良かったと思っています。

実際に働いた感想を教えてください

 千秋病院を選んだきっかけにも書いていますが、入院患者を担当する場合、心臓でも肝臓でも腎臓でも悪いところはすべて自分で対応する必要があるということが、総合診療を学ぶ上では勉強になりました。ただ自分だけで解決できない問題については、内科カンファレンスなどで他の先生方に相談させてもらうことができます。また医局がひとつのため他科の医師にも相談しやすい環境です。そのため自分で勉強する必要はあるが、ひとりで本当に思い悩んでしまう必要はないという、働きやすい環境です。
 また外部病院で研修を行う際は一から周囲との関係性を構築していく必要があります。そこに多少のストレスはありますが、その能力は患者さんの話を聞いて診断し、必要であれば他の医師や他の病院に紹介する必要のある総合診療専門医にとって必要な能力であると感じますし、実際にコミュニケーション能力を磨くことで今の診療に役立っていると思います。

総合診療専門医としての坂本先生の目標を教えてください?

 今は訪問診療医として働いています。患者さんの生活環境に飛び込んでみて初めて分かることがたくさんあり、多くを学ばせてもらっています。
 患者さんの家に訪問してその人や周りの家族の話を聞くと、みなさん本当に様々な人生があり、一つとして同じような人がいないということが分かってきました。
 患者さんの今に至るまでに続いてきた人生と、今の環境をどれだけ理解できるかが訪問診療医として大事な点だと感じています。

千秋病院へ就職を考えている方へメッセージをお願いします

 千秋病院は間違いなく地域の医療を支えています。臓器別の専門性を高めることには向いていませんが、地域の医療を支える方法として大病院では学べないことがたくさんありますので、ぜひ一度見学にお越しください。

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